2019JリーグYBCルヴァンカップ グループA 第2節　横浜F・マリノス戦

2019JリーグYBCルヴァンカップ グループA 第2節
日時：3月13日(水) 19:03キックオフ
会場：Shonan BMW スタジアム平塚

湘南ベルマーレ 2-0 横浜F・マリノス

前回の公式戦、J1リーグ第3節の鹿島アントラーズ戦は前半は良い闘いを演じながらも、前半終了間際にMF岡本拓也選手が2枚目の警告をもらって退場処分を受け、後半は1人少ない状態で奮闘するも、0-1で鹿島に敗れて公式戦3連敗という結果に終わってしまった湘南ベルマーレ。

今節はリーグ戦の合間に縫って行われるリーグカップの予選第2節。昨年の同大会の決勝戦の再戦となる横浜F・マリノスの“神奈川ダービー”に臨み、公式戦の連敗を何としてでも食い止める試合に挑みました。

試合が始まってからボールを支配する時間が長かったのはアウェイのマリノスでしたが、攻守の切り替えの質の高さで相手を上回ろうとするベルマーレは素早い展開からチャンスを作り出します。

前半32分、ベルマーレの最終ラインの中央に位置取るDF秋野央樹(ひろき)選手が得意の左足のロングパス。浅い位置取りを敷いていたマリノスの最終ラインの裏の広大なスペースへボールを蹴り込み、秋野選手のパスに反応して抜け出した左サイドの高卒ルーキーMF鈴木冬一(といち)選手がボールを受け取って、ゴール前へラストパス。
鈴木冬選手のラストパスに合わせて走りこんできたのは、最前線の位置で先発出場していたFW指宿(いぶすき)洋史選手。指宿選手の右足でのシュートがマリノスゴールに突き刺さり、ベルマーレが先制！J2リーグのジェフユナイテッド千葉から加入した指宿選手の嬉しい移籍後初ゴールでベルマーレが試合の主導権を握ります。

その後はマリノスが同点ゴールを目指して再三にわたってベルマーレゴールを脅かしにかかりますが、ベルマーレの頼れる第2キーパーことGK富居大樹選手のファインセーブや、ゴールポストやクロスバーにシュートが阻まれ、ベルマーレが1点リードのまま試合が進みます。

試合の大勢が決まったのは後半33分でした。
1得点目の起点となった秋野選手がボールを持ち上がり、浮き球を駆使した1得点目とはまた違ったボールの配給能力の高さを見せ、今度は地を這うグラウンダーのパスでマリノスの守備陣を切り裂きます。

マリノスの浅い守備ラインの裏のスペースを狙った攻撃を再び展開するベルマーレ。秋野選手のパスに反応し、オフサイドの反則に引っかからないように巧みに前線に飛び出したのは、今季からチームに加入したブラジル人のFWレレウ選手。ボールを引き取ったレレウ選手はシュートコースを狭めようと飛び出してきたマリノスGKパク・イルギュ選手の頭上をあざ笑うような左足のシュートを放ちます。

レレウ選手の左足から放たれたボールは綺麗な弧を描いてマリノスゴールに吸い込まれ、スコアは2-0。レレウ選手の来日初ゴールでホームスタジアムの熱狂度はさらに増していきます。

そして試合はこのまま終了。今季のルヴァンカップ初勝利を挙げただけでなく、公式戦の連敗を3で止めるという重要な役割を果たし、これからの闘いに勢いをつける結果を出すことが出来ました。

指宿選手、レレウ選手といった目に見える結果を出した選手を始め、この試合では前述の鈴木冬選手、JFL(4部相当)のFC今治から加入したDF小野田将人選手、ベルマーレユースから高校卒業を待たずして昇格を果たしプロ契約を結んだMF柴田壮介選手といった、いわゆる“経験のない”選手たちが大いに躍動。

試合に出場する機会は多くはないかもしれないけれど、数少ない出場機会で全力を出し切ろう、出し尽くそうと気概を持ってピッチに立つ選手たちが存在している、ということを日本のサッカー界に大きくアピールしていました。

今はまだ主力でなくとも、周囲が思っている以上のパフォーマンスを披露してくれることもあるかもしれないので、長い目で見守っていきたいと思います。

次回のホームゲームはJ1リーグ第4節、対戦相手はJ2リーグ時代からしのぎを削るベガルタ仙台です。
春の陽気がまた一段と近づいてきている今日この頃、様々な才能が花開かせているサッカースタジアムに是非とも足を運んでいただき、ベルマーレ戦士に声援を送っていただければと思います！

次回ホームゲーム：3月17日(日) 17時00分 vsベガルタ仙台@Shonan BMW スタジアム平塚

記者サポーター：佐々木　駿