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2020J1リーグ第1節
日時:2月21日(金) 19:03キックオフ
会場:Shonan BMW スタジアム平塚

湘南ベルマーレ 2-3 浦和レッズ

東京五輪開催に伴い、リーグ戦よりも先に開幕したJリーグYBCルヴァンカップの初戦、ホームに大分トリニータを迎えての一戦、試合終了間際に獲得したPKを途中出場のベテランMF梅崎司(うめさき・つかさ)選手が決めて1-0と勝利し、公式戦の開幕を白星スタートで飾った我らが湘南ベルマーレ。

Jリーグカップの初戦で勝った勢いそのままにリーグ戦に繋げたいベルマーレは、金曜日の夜にオリンピックイヤーのJ1リーグのオープニングゲームとなる浦和レッズとの一戦に臨みました。

 湘南ベルマーレの先発メンバー
 (名前の後ろの「新」新加入選手)
 
GK  1 富居 大樹(とみい・だいき)
DF   6 岡本 拓也(おかもと・たくや)
     4 坂 圭祐(さか・けいすけ)
      22 大岩 一貴(おおいわ・かずき)新
MF 38 石原 広教(いしはら・ひろかず)新
      16 齊藤 未月(さいとう・みつき)
      15 福田 晃斗(ふくた・あきと)新
      10 山田 直輝(やまだ・なおき)
      28 鈴木 冬一(すずき・といち)
FW 11 タリク 新
    13 石原 直樹(いしはら・なおき)新

ルヴァンカップ大分戦の先発メンバーから5人の選手を入れ替えたベルマーレ。
チームキャプテンの岡本選手、背番号10を背負う山田選手、12年ぶりのベルマーレ復帰となった石原直選手、この日もベンチスタートとなった前述の梅崎選手の4人が古巣対戦であること、昨年のアウェイゲーム、前半に2点ビハインドになった後に挙げた正当なゴールが認められなかったという「世紀の大誤審起きながらも、後半に3得点を奪って大逆転劇を演じてみせたという、昨年のベルマーレを語る上で欠かすことの出来ない試合になった対戦カードということもあり、大きな注目を集めることになる試合になりました。
 
開始早々に試合を動かしたのはホームのベルマーレ。
前半7分、左サイドから攻撃を仕掛けてレッズに揺さぶりをかけるベルマーレは、左サイドの鈴木冬選手がゴール前へ正確なクロスボールを送り込みます。
 このボールにいち早く反応し、見事なタイミングでヘディングシュートを決めたのは、誰よりもベルマーレでプレーすることを渇望していた石原直選手でした。
 今年36歳になる年男の石原直選手の今季初ゴールは今季のJ1リーグのオープニングゴールとなり、前身のベルマーレ平塚を含めてもベルマーレの選手がJ1リーグのオープニングゴールを決めるのは史上初めてという快挙のおまけまでついてきました。

 石原直選手のゴールで押せ押せムードになったベルマーレは追加点を狙うべく、今季初出場となった東京五輪代表候補の齊藤選手、チーム唯一の外国人プレーヤーでもあるタリク選手がゴールを狙いますが、追加点は奪えず。
 逆に前半39分からの4分間でレッズにわずかな隙を与えてしまい、レッズのエースFW興梠慎三(こうろき・しんぞう)選手に同点ゴールを、前半43分にはレッズの新外国人FWレオナルド選手に逆転ゴールを許し、1点ビハインドで前半を折り返します。
 
後半に入ると、ベルマーレがレッズを自陣内に押し込み続ける圧倒したサッカーを披露。
 ボールを持っていても持っていなくても攻めの意思を発揮し続けたベルマーレは後半20分、先制点と同じような形で左サイドから鈴木冬選手がゴール前にクロスボールを送ると、このボールに合わせたのはレッズの育成組織出身の山田選手。
 山田選手の想いがこもったヘディングシュートはゴールポストに当たりながらもゴールネットに吸い込まれ、試合は2-2の同点で振り出しに戻ります。
 
さらに攻勢を強めるベルマーレは後半24分、右サイドで存在感抜群のプレーを見せていた石原広選手がゴール前へ侵入。
 石原広選手のドリブル突破を防ごうとしたレッズDF鈴木大輔(すずき・だいすけ)選手が、石原広選手とうまく身体を入れ替えながら、ゴールラインから出ようとしたボールを手で触ってしまい、そのままプレーが続行されてレッズの攻撃に突入。

 レッズの攻撃が終わってプレーが途切れた後、今季のJ1リーグから正式導入されたVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のジャッジが発動。鈴木大選手の一連のプレーが大型ビジョンにもスロー映像で流され、スタジアム内が異様な雰囲気に包まれると、ピッチ脇のモニターでプレーの確認を行っていた佐藤隆治主審が浦和陣内ペナルティースポットを指差し、VARによる判定でベルマーレにPKが与えられます。
 
このPKをベルマーレ今季唯一の外国人プレーヤー、タリク選手が蹴りにいきますが、タリク選手の放ったボールは無情にもクロスバーに当たってゴールの枠から逸れて勝ち越しゴールとはならず。
現役のノルウェー代表で、欧州トップレベルでのプレー経験が豊富なタリク選手でさえも呑み込んでしまった異常な空気感が本人に重くのしかかってきたのかもしれません。

 タリク選手のPK失敗を取り返そうと盛り返すベルマーレではありましたが、チャンスを逃したベルマーレに待っていたのは不運な結末でした。
後半40分、レッズに速攻を仕掛けられそうになるベルマーレ。
この日途中出場を果たしていたベルマーレのMF中川寛斗(なかがわ・ひろと)選手が、レッズのMFマルティノス選手のスピードに乗ったドリブルを止めようとしますが、追いかけた際に左脚を負傷。マルティノス選手に悠々とベルマーレ陣内へ侵入を許すと、最後はMF関根貴大(せきね・たかひろ)選手に左足のシュートを決められてしまい、2-3と逆転を許してしまいます。
 
なんとか同点にしたいベルマーレではありましたが、前述のプレーで中川選手がプレー続行不可能となり、さらには交代枠も使い切っていたので1人少ない状態でプレーを続けないといけなくなったベルマーレには同点にするだけの気力も体力も残っておらず、試合はそのまま終了。
 優れた個の実力を持っている選手たち揃いの浦和レッズ相手に長い時間押し込むことは出来ていても、気の緩みと不運なアクシデントから生まれた隙を上手く突かれて、リーグ戦の方は白星スタートとはなりませんでした。

試合に敗れはしましたが、今後の闘いでひとつでも多くの試合に勝つための要素を知ることができた実りある一戦になったと思います。
先日亡くなった野村克也さんの名言で、
「失敗と書いて「せいちょう」と読む」
 という言葉があるように、色んなことに挑戦して、そこからまた前進していけるように日々過ごしていくことが大事なのではないでしょうか。
 
いつも通りなら次回のホームゲームを告知しているところでしたが、新型コロナウイルス感染拡大防止の一環で、Jリーグは3月15日までの公式戦を延期することを発表し、ベルマーレも対象のリーグ戦3試合とルヴァンカップ2試合が延期になりました。

いつもの日常が少しの間なくなってしまうのは寂しいですが、まずは自分の、みなさんの命を守ることが最優先になります。
病気が終息されることを願って、サッカーのある日常が取り戻せるように、体調管理を行っていきたいと思います。
 それぞれの命を大事にしましょう!
 

次回ホームゲーム(予定):3月18日(水) 19時00分 vs北海道コンサドーレ札幌@Shonan BMW スタジアム平塚